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周辺諸国のターゲットとなっているマレーシアなどの組合組織は、雇用喪失という点でもっとも強い危機感をいだいている。
さらに、こうした国々で労働組合が強い危機感をいだくのは、政府による労働運動への介入懸念があることだ。 とくにマレーシアでは、現在でも電子産業での組合結成を規制するなど、労働組合にとって深刻な問題をかかえているが、昨今の政府の動きからは「労働組合があるから賃金が高い。
だから企業は他国へ仕事をシフトさせる。 労働組合の影響力を減殺する必要がある」として(少々ストレートすぎる表現だが)、労働組合に対して新たな圧力をかけようとの考え方がうかがわれるとの報告が行なわれている。
今後EMSの雇用に与える影響をIMFで議論していくにあたっては、こうした点での国ごとの対応のちがい、利害の衝突をどう克服していくかということが大きな課題になっていくことが想定される。 工場の買収や合併で組合員の雇用はどうなるのかEMSは、自社工場の新設、増設だけでなく、顧客企業やライバルEMS工場の買収や合併などを通じて成長を続けてきた。
EMSの雇用に与える影響という意味では、EMSへの仕事のアウトソーシングという側面だけでなく、EMSによる工場の買収、合併といった側面での影響も無視することができない。 EMSが業務を拡大するとき、アウトソーシングを発注する企業の工場を従業員ごと買収することが多い。

どういう条件で買収されているのか、買収時は双方の契約で従業員もそのまま引き継いでも買収後どうなっているのか、従業員を引き継ぐ場合でも買収にあたっていったん雇用契約をうち切り、あらためて採用する際の身分はいわゆる非正規雇用の形態であったりするケースも多いと聞く。 EMSが買収しただけで当該工場の経営が改善したり競争力が強化するとは考えられないので、労働条件のみならず雇用の見直し(雇用形態や雇用期間の見直し、雇用契約の打ち切り等々)が行なわれていることは想像にかたくない。
しかし、IMFとしては、残念ながらこの点についての十分な検証はまだできていない。 合併や買収面でのIMFのもう一つの問題意識は、これらが労働組合組織の弱体化につながったり、組織拡大の障害にならないかということだ。
組合員が事業とともにEMSへ売却された以降も、労働組合組織は維持できるのか、多くのブルーカラー組合員がEMSへ移ってしまった結果、ホワイトカラーの多くなった労働組合組織はどうなるのだろうか。

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